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【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)

第21章 新生活


顔を隠していた手を降ろしたら、
目の前にあるイグニスの顔がイケメン過ぎて困る…!!

この距離で見つめ合ってるのは心臓に悪すぎるから、すぐさま視線を外して食パンを手に取り、一口分指につまむ。

「お、お待たせしてごめんね…?

はい、あーん…」

「ありがとう、あーん…

…ふむ、柔らかさの中に、時々みじん切りにしたニンジンの歯ごたえがアクセントになって、味はもちろん食感的にも美味いな」

しっかりと味を吟味するのに意識が向いたのか、スッとイグニスの背筋が伸び、近付けられていた顔が離れて内心ほっとして肩の力が抜けた。

「本当? イグニスにも気に入ってもらえて良かった~」

「あぁ、いい味だ。

…ところでグレイス、先程オレからの愛情表現が供給過多だと言っていたが…ちゅっ。

オレのグレイスへの愛はこんなもんじゃないぞ?」

「…!??」

…けれどその時、あーんをする為に差し出したままになっていた私の手首が不意にイグニスに掴まれ、そのまま引き寄せられて手の甲にキスをしてきた…!

「これでも相当我慢しているんだ。

それだけは知っておいてくれ」

「…っ!! ………わ、かった…。


あ、ああああのさ! 折角美味しく出来たことだし、温かいうちに食べよう!? 食事の準備、しよ!?」

「…あぁ、そうだな。そうしよう」


イグニスの上品な甘さをたっぷりと乗せた声と、熱を込めた瞳で見つめられて、微笑まれて…胸が一杯になって、それしか言えなかった。

だからやっぱりほんとにイグニスはズルいんだよ…!!
それに…

(それに、本当はもっと素直にイグニスから向けられた愛情に喜びたい。

『ありがとう、嬉しいよ。私も同じ気持ちだよ』ってイグニスにもキスや気持ちを返したい)

やっぱ今のまんまじゃ、ダメだよね…『辛くなるから、もうこういうこと言わないで』って言うか、

それとも…私の選ぶ道を考え直す…?
…そんな風に簡単に切り替えられてたら、そもそもこんな悩んでない、か。

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