【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第20章 プロンプト登場! ってね
ケーキを切り終えた後、グレイスはそれを皿に移し、5人分テーブルへと運んでくれた。
その間イグニスはコーヒーを淹れてくれているらしく、ふんわりとリビングに良い香りが漂ってきた。
「後はオレが持っていくから」と先に着席を促されたグレイスが再びオレの正面に座ると間もなくしてイグニスがコーヒーカップを3つ持ってきて、ノクト、グラディオ、オレの前に置いて再びキッチンへと戻っていく。
(はっ! これはまたとないチャンスなのでは!?)
「グレイス、コーヒー先どうぞ!」
紳士らしくレディファーストを実行する場面! とオレは自分の前に置かれたコーヒーを張り切ってグレイスに差出した。
「あ、ありがとうプロンプト、でも…」
「すまないな、プロンプト。グレイスはまだコーヒーが飲めないんだ」
そう言って、今度はティーカップを手にしたイグニスが視界に現れる。
「えっ!? あっそうなの!?」
「ごめんなさい、せっかくお気遣いもらったのに…」
「いやいや、気にしないで! こっちこそゴメンね!?」
とほほ、良かれと思ったけど空回りしちゃったなぁ…
相手を喜ばすためには、まず相手のことをよく知らないとだね…。
そうして、グレイスとイグニスの前には紅茶らしい華やかな香りを放つお揃いのティーカップが並べられた。
「あ、なんか食器棚に見慣れねーティーセットが置いてあんなと思ってたらお前らのか」
「あぁ、グレイスも来ると聞いてな。勝手ながら茶葉と一緒に用意させてもらった」
「別にいーよ。またグレイスが来ることもあるだろーし、置いとけよ」