【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第19章 未来の王と、その軍師
「ありがとう。
それでもさ、移民の人達の中にはリベルトみたいに王都で暮らすよりも、やっぱり故郷に帰りたいって気持ちが強い人も少なくないでしょ? それにはやっぱりさ…戦争自体を終わらせなきゃいけない。
その為なら、私は帝国にでもどこへでも身を捧げる覚悟があるから。それがこの国の王女に生まれた私の使命だと思ってる。
…だから、ごめんね、気持ちには応えられないって伝えた」
「え…。
それってつまり、グレイスが帝国領で人質になるってことだよね」
「うん…。それでも良いんだ。イグニスの近くにいたら一生想い断ち切れなさそうだから、そういう意味でも遠いところの方が都合良いし。
それにね、昔…私が小学三年生の時イグニスに言われたの。
『オレはノクトの側近だから、グレイスを一番には守ってやれない。だからオレはふさわしくないんだ』って」
「え~~~~!!? イグニス、そんなこと言ったの!?
それ、イグニスがグレイスを諦める為に自分で自分に言ってるんじゃないの?
てゆうか! 今のグレイスには私がいるんだから!
危ない場面イグニスに守ってもらわなくても問題ないから! 私が魔法のワープでビュンって助けてあげるから! わかった!?
てことでハイ、今すぐイグニスに電話して? やっぱ付き合おうって言って」