【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第18章 父の思い出
「うん…。そっか…そうだね、お父さん見てると、わかる気がする」
「あぁ、そうだ。ここにいるスキエンティアもそうだし、クレイラスやコル…もちろんグレイスとノクトも、皆が私を支えてくれる力の源だよ。
ここに、アウライアもいてくれたらもっと良かったのだが…。
そうだ、グレイスにアウライアと私が幼馴染だったことを話したことはあったかな?」
久しぶりに聞く母の名に、記憶を辿る。
幼い頃に亡くなったお母さんに関する記憶は正直ないに等しいのだけれど、城内にある父と母の肖像画で見る二人は、とても幸せそうに微笑んでいる姿が印象的だった。
「ん~…昔『お母さんってどんな人だったの?』って聞いた時にちらっと聞いた、かな?
二人は小さい頃から仲良かったの?」
「そうだな…くだらないイタズラをして困らせたこともあったが、いつも笑顔で傍にいてくれて…かけがえのない、私の心の支えだった。
そういうこともあって、再婚をする気にもなれなくてな…グレイス達には寂しい思いをさせたかもしれないが…」
在りし日の母に想いを馳せるお父さんの顔は、いつもより優しくて…
「そんなこと…小さい頃はラケルもいたし、気にしないで。
二人で過ごす時間は…特別に幸せだったんだね」
「あぁ、それに今も幸せだぞ? アウライアが遺してくれたくれたお前達可愛い子どもが二人もいるからな」