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【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)

第16章 決断


「なぁに? 話って」

穏やかな声のトーンで、でも立ったままイギーに尋ねる。
室内に通すも、ソファーには案内しないことにした。
そうでもしないと、またイギーの優しさに縋って、離れがたくなってしまいそうだから。

きちりと姿勢を整えてから話し出そうとするイギーの姿に、何を言われるのかと思わず身構える。

「まず…さっきは自分の立場も顧みず、気持ちを伝えてしまってすまなかった。

その結果、グレイスに言いづらい言葉も言わせてしまったし、あんなになるまで泣かせてしまった。

本来なら、決して口に出すまいと思っていたのだが、どうしても自分の気持ちが抑えられなくなってしまって…
本当に申し訳ないことをした。

そんなことをしておいて更に自分勝手な頼み事で恐縮なんだが…

どうかこれからも、従者としての範囲で今までのようにグレイスに関わることを許してくれないか?」

危うく「えっ?」と間抜けな声が出ることろだった。
改まって言うから何かと思った…。
それでもこうやって相手の気持ちを慮って心を砕いてくれるのがイギーらしいし、好きだなって思う。
口に出して伝えられないのが…とてもとても惜しいけれど。

「そんな…それこそイギーが謝る必要なんてないよ。

私…イギーも同じ気持ちでいてくれたって知れて、本当に嬉しかったんだよ。
だから、気持ちを告げてくれてありがとう。

それと、これからも、っていうのはもちろん。
前にメッセージカードでも伝えたじゃない、『あなたしかいない』って。

あれにはもちろん…異性としてあなたしかいない、って意味も込めてたけど…もう一人のお兄ちゃんとして頼りにしてるって意味も入ってるんだから。
イギーがいてくれなきゃ、困るよ」

「本当か…そう言ってくれてありがとうグレイス…!」

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