【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第14章 牽制、苛立ち
こんな感じだから、パーティが終わった後のヴァニラは憤慨していることが多い。
「何あれ! 超感じ悪い!!
どんなに綺麗に着飾ってても中身があんなじゃ絶対将来幸せになれないね!」
「いつもイヤな会話聞かせちゃってごめんね。
でも怒ってくれてありがとう、ヴァニラ」
「グレイスは何で何も言い返さないの!?」
「私もそう覚悟してるのは間違いじゃないしね。人から言われるのは正直良い気分じゃないけど。
それに、ああいう場では、いつ、どこで、誰が聞いてるかわからないから、発言は慎重にしないと」
売り言葉に買い言葉で返事をして、王女の失言だの暴言だのとやっすい記事の餌食になるのは真っ平御免だ。
「グレイスってば…大人~」
「これでも王女ですから」
とは言え、ストレスになってないかと言われればそれはまた別の話で…最近どうも体調が良くない。
直接関係してるかどうかはわからないけれど、具体的に言うと生理痛が酷すぎ、経血も多すぎで貧血が酷い。
これは個人差の範囲なのかな…
「ねぇヴァニラ。
ちょっと教えてほしいんだけど、これまでに生理痛で授業に出られなくなる程お腹が痛くなったことある?」
「う~ん…私は痛くなりそうだなって思ったら痛み止め飲んでやり過ごしてきたかな。お薬あんまり効かない?」
「そっかぁ…。うん、あんまり効かないみたいで、最近はお腹痛すぎて保健室で休んだりしても全然治まらなくて、吐いちゃったりするんだけど…」
「えっ!? グレイスそんなに酷いの!?
それはさすがにお医者さんに相談しよ? お腹痛いだけでも辛いのに更に吐いちゃうなんて辛すぎるよ…」
「やっぱりちょっとおかしいかなぁ…子宮がぎゅーっ! って収縮するのにつられて胃も動いちゃってるような…ここ三か月くらいこの症状と貧血が続いててほんっとに辛いんだよね…。
明日で良いからお医者さんに診てもらえるように連絡入れてくれる?」
「わかった! あ…グレイスの体調に関してはこまめにイグニスに報告するよう頼まれてるんだけど、伝えていい?」
「あー…うん、いいよ。伝えて」
「了解! ついでにあの着飾ったご令嬢達が超嫌味なヤツだってことも報告しておくね!」
「あはは、お気遣いどうもありがとう。
じゃ、診察の日時連絡よろしくね」