【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第13章 進級
部屋に着いた後、ヴァニラが嬉々とした顔で聞いてくる。
「それで~…誰? グレイスの好きな人って!」
「えぇ~…誰でもいいでしょ…叶う見込みのない話なんだから…。
妹分にしか見てないんだって、私のこと」
「そうなの? 照れ隠しじゃなくって?」
そう言われて過去のイギーとのやりとりを思い返す…が。
「照れ隠し…、ではないと思う」
ふさわしくないだの、力不足だの、他に王子様が来るだの、
オレの立場はそれ以上にもそれ以下にでもならないだのなんだの。
取りつく島もないくらい『あなたとはありえません』宣言されてるから…。
「え~…グレイスはこんなにキレイで優しいのにね。
でもこれから中学校生活始まって、たっくさん新しい出逢いあるだろうからさ!
その中で運命の人に出逢っちゃったりして!」
「あー…まぁね、そうだといいね。
…あっ!! ヴァニラ、私が誰かに片思いしてるって誰にも言わないでね!?
イギーにも絶対報告しなくていいからね!?」
「はぁ~い了解!」