【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第13章 進級
訓練所から自室へとヴァニラと一緒に歩く。
「みんな元気そうで安心したよ~
お菓子も美味しかったし、グレイスご馳走様~」
「どういたしまして。
ヴァニラも楽しそうで良かった。
…あのさ、
ヴァニラ、ホームシックになったりしてない?
侍女としての生活だと、さっき言ってたみたいに慣れないことも多くて大変だろうからさ…」
「平気平気! 別にファングや王の剣の皆に会えない訳じゃないし、新しい生活も楽しんでるから心配しないで!」
「そう言ってくれてありがとう。
何か困ったことがあったらすぐに言ってね」
「はーい!」
ヴァニラの裏表のない明るい声にホッとして視線を前へと向けると、向こうから遠目にもわかる立派な体格をした男性が歩いてくるのが見えた。
グラディオだ。
「おっ、グレイス久しぶりだな。そういや今日は入学式か。
おめでとさん。制服、よく似合ってるじゃねぇか。
っと…そちらは?」
グラディオが、隣にいるヴァニラに目線を向ける。
「ありがとう、グラディオ。
紹介するね、今月から新しく私の侍女兼警護についてくれてるヴァニラだよ」
「あぁ、王の剣から抜擢されたっていう。
オレは王都警護隊所属のグラディオラス。長いからグラディオでいいぜ、よろしくヴァニラ」
「グラディオね。ヴァニラです、よろしく。
…グラディオってすっごく背高いんだね」
ヴァニラが見上げるようにしてグラディオの顔へと視線を送る。