【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第13章 進級
数日後、無事入学式を終えた私は、ヴァニラと一緒に王の剣の訓練場へと向かっていた。
「グレイス、新入生代表の挨拶はどうだった? ちゃんと出来た?」
「挨拶自体は普通にね~。
でもその直前、私の名前呼ばれた瞬間、会場中がざわついたのが正直イヤだったー…予想はしてたけどさ…」
「あ~まぁ自分と同じ学校に王女いるってわかったら『えっ!?』ってなるよね。
ま、噂みたいに『王女がいるらしい』って伝わって、その姿見に教室に人が集まる~みたいになるよりは一瞬で知れ渡ってむしろ良かったんじゃない?」
「…なるほど? 前向きに捉えるヴァニラのそういう考え方好きだよ」
「ふっふーん、ありがと! …あ、やっと着いた~。
みんなー! たっだいまー!!」
訓練場に入ると、ファングがちょうど休憩をしているところだった。
「おぅヴァニラ。そろそろ来る頃だと思ってたぜ。
そっちの仕事はどーだよ」
「慣れないこと、覚えなきゃいけないことたっくさんでたーいへん!
でもこの間ノクティス王子に初めて会ったの、すっごくキレイな顔した男の子だったー!」
「はっ、グレイスの兄貴なんだ、そりゃそーだろーよ」
そんな二人のやりとりに気付いたのか、リベルトとニックスもこちらへやってきた。
「おっ、グレイス王女! 制服似合ってるじゃねーか!」
「今日入学式だったのか。グレイス王女、中学入学おめでとう」
「ありがとう! 二人も訓練お疲れ様。
お菓子でも食べながら一息つかない?」