【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第12章 ブルーローズ
(……これは………
………マズいな)
純粋に甘えにきてるだけのグレイスには本気で申し訳ないのだが、
意中の女性が自分の身体に抱きつき、ズボンの前立て辺りに顔を擦り埋めているという状況は健全な十代の男のオレにとって視覚的にも感触的にも刺激になりすぎる。
自分の意志とは関係なしに段々とそこへ血液が集まっていくのが止められない。
(このままでは…、ダメだ…!
何か…何とかしないと…)
「あ…そ、そうだグレイス。
入学式でスピーチする新入生代表の挨拶文はもう考えたのか?」
すると、グレイスの顔の動きがピタ、と止まって、それと同時に「まだ~~~」と気怠げな声が下から聞こえてきた。
「そうか。オレも昔、代表挨拶をしたことがあってな。もし良かったら今一緒に考えてやろうか」
「わっ、イギーそれ本当? 首席合格だったってことでしょ? さすがだね、すごいね!
ぜひお手伝いしてほしい~」
それはグレイスも一緒だろう…、と思いながらも、
ガバ、と顔をオレの腰から離すグレイスを見て、気付かれないようオレは ふぅ… と細く息を吐いた。