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【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)

第11章 ポーション




---それからというもの、グレイスはこれまで以上に意欲的に様々なことに取り組んだ。


小学五年生の春休み頃に動画投稿サイトにてチャリティーキャンペーンが開催されることを見つけ、幼稚園時代から続けていたピアノ演奏を録画してアップすることにした。

このキャンペーンは、再生数に応じて移民や難民を支援する団体へ寄付される金額が決まるもので、
投稿者がグレイス王女とわかるようにするかどうかをレギス陛下や広報担当者と相談・検討し、初代王ソムヌス様の名を冠したルシスを象徴する曲のみ顔を映し、「皆さんの力を貸してください」とメッセージを添えて演奏した。

それ以外の曲に関してはアカウントを別にし、手元だけを映しグレイスの好きなお姫様物語の挿入歌や、人気のアニメの主題歌等をセレクトし、短期間で集中して仕上げた。



王女として投稿した動画は話題性もありかなりの再生数を記録したが、手元だけを映した演奏も予想以上に視聴され
「手の大きさ的にまだ子どもですよね? すごく上手です! これからも楽しみにしてます!」
等好意的なコメントもいくつか付き、グレイスはそれをとても喜んだ。

受験勉強の合間には、時々オレと料理をしたり、そこで覚えた簡単な焼き菓子等を「ポーションの代わりに」と王の剣の隊員に振る舞うようになっていた。
…正直、オレとしては内心複雑だったが。



一般的に言えば受験を控えた小学六年生ともなれば勉強に集中すべき時期のため、勉強や公務以外に時間を割くことに関して家庭教師からは少々渋い顔をされていたようだが、
低学年の頃から勉強は学校の教科書以上のことも幅広くやっていたのもあって危なげなく合格を勝ち取り、入学式での新入生代表挨拶の依頼もされていたのだから、大したものだ。

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