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【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)

第11章 ポーション


「間違いは誰にでもある。気付けたところからまたやり直せば良いじゃないか」

「…ありがとう。 

そうだね、まずは今自分に出来ること、やれること、やるべきことから頑張るよ」

どうしたら良いかまとまらず胸の内に一人抱えていた悩みをそっと零してくれたグレイスを励ますように答えると、固く寄せていた眉間の力が抜けたのが表情から見てとれて、オレもようやくひと心地つく。



「あ、そうだ。
やりたいことの一つでね、私今、行きたい学校があるんだ」


そうしてグレイスはポケットからスマートフォンを取り出し何かを検索した後、画面をオレの方に見せてきた。
そこにはインソムニアでもトップレベルの学校の名前と画像が表示されていた。


「国立の中高一貫校なんだけど、国立なだけあってアコルドの国立学校とさかんに交換留学しあってるんだって。
校内に留学生用の寮もあるんだ。

私ね、本や、ルシスから派遣した外交官からの話で他国を知ることは出来るけど、将来のルシスのことを考える為にも本当は他の人のフィルターがかかっていない情報に触れたい。

立場的に私が留学するのは難しいかもしれないけど、それでも他国から来た人がルシスをどう感じたか、どう見えるのか直接話を聞くことはできる。

だから、この学校に行きたいの」


意志の籠った目でそう語るグレイスは、そこに王女としての確かな成長を感じさせた。

そんなグレイスの頭をそっと撫でる。

「また…一段としっかりした考えを持つようになったんだな。

応援するよ。勉強で分からないところがあればいつでも聞いてくれ」

「うん! ありがとう!」

今度こそ、先程までの疲労が消えたいつもの明るい笑顔を見せてくれて、ほっと息の抜ける感覚がした。

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