• テキストサイズ

【安室夢】零番目の人【名探偵コナン】

第3章 チェイスの賢い始め方※




「ところで、私のことはどこまで知ってるんですか」

話を変えるように問いながら、こっそりとスマホを取り出して。

彼の視線がこちらに無いことを確認しながら、あの人へと電話を掛けた。

「・・・・・・」

けれど、何故か電話はすぐに切れてしまったようで。
というよりは、最初から繋がらなかったようだ。

「貴女が以前、ウェルシュとして組織にいたことは、スコッチから聞いています」

そのスマホを気にしつつも、沖矢さんとの会話も耳に入れて。

やはり、スコッチと知り合いということは。

「・・・沖矢さん、もしかしてこの国の犬じゃありませんよね」

つまりは、潜入していたスコッチと同じ、日本の警察官なのかと尋ねていて。

ライがスコッチを始末した時、理由を聞けばそう答えたから。

でも、沖矢さんは表情を変えないどころか、その質問に笑みを深める一方で。

「先程も言いましたが、僕はただの大学院生です。それ以外の何者でもありません」

頑なに、そうとしか言わなかった。
どうやら詳しい素性は、こちらで調べる他無さそうだ。

「因みに、坊やは貴女を色々と疑っているようですよ」

それは別に構わないし、寧ろ勝手に想像してくれていても構わないけど。

「私はそんな事よりも、何故コナンくんが組織について知っているかが聞きたいですね」

私のことを探ったり疑ったりしているということは、一応の警戒心はあるということで。

誰であれ、信用し過ぎていないということに安心感を覚えた。

先日の事件もそうだが、彼は簡単に人について行ってしまうから。

「彼も訳アリのようですよ。知りたければ、本人から聞く方がよろしいかと」

聞けないからこうして聞いているのに、という反論はもう面倒だからしないが。

早急に、その訳というのを知る必要はあるだろうな。

「・・・・・・」

仮に沖矢さんが犬・・・つまり日本の警察官だった場合、かなり厄介なことではある。

協力するかどうか、やはり私の一存では決められない。



/ 368ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp