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【安室夢】零番目の人【名探偵コナン】

第12章 LikeはLoveか、別物か




「ノックリストは守れたんだ」
「そう・・・ですね」

・・・FBIとしては、これが最適だったのだろう。
でもやはり・・・人ひとりがいなくなることは、気分が良いものではない。

これが私にスナイパーの素質が無い要因の一つでもある。

「君はやはり、FBIに向いていない」
「!」

私の脳内の考えを読んでいたかのように、赤井さんは煙草の煙と共にそう吐き出して。

驚き目を見開きながら、過去何度も言われてきた言葉をもう一度聞かされた。

それは・・・自分でも痛感しているが。

・・・やっぱり赤井さんは、私がFBIにいる事は今も反対なのだろうか。

「あのボウヤと同じだ」
「?」

ボウヤ?同じ?
赤井さんの言うボウヤは・・・。

「・・・コナン君、ですか」
「ああ、彼は我々とは違う」

違う。
それは・・・。

「君も、な」
「・・・・・・」

どう、反応して良いのだろう。

「・・・すみません」
「何故謝る」

とりあえず、コナン君も私も、FBIには向いていないという事なのだと思って。

「力不足で・・・迷惑ばかりかけて・・・」

ただ、私とコナン君は違うとも感じているが。
彼は・・・私に無いものがたくさん備わっている。

私は、無いものばかりで。

「俺がそう言ったか?」

・・・言ってない。
が、そう自覚せざるを得ない。

「でも・・・」
「君は、FBIにいるには優しすぎる」

窓から入る街灯の明かりが赤井さんの横顔を照らして。
アッシュトレイに煙草を詰め込む彼を見つめ、複雑な感情を埋めかせた。

「そう言ってるんだ」
「・・・・・・」

赤井さん的にそれは、どう思っての言葉なのか。
今の私には理解できなくて。

・・・いや、しようとしなかったのか。

いずれにせよ、優しいだけでは彼の役には立てない。
やはり・・・FBIにいることは、赤井さんにとって迷惑なのだろうか。



 
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