第6章 目覚める心
1回、2回とポンポンとリズミカルな音を鳴らせボールを自分の身長より上にあげて一生懸命食らいついていく翔陽を端に捉え、財布をもって自動販売機へと向かう。
あんなにちょこまか動いているのだ。終わったあと喉が乾くだろうと思いスポーツ飲料を買っといてやろうと財布をあけお金を入れていると後ろから聞き覚えのある声が私を呼んだ。
「お前…」
「なんだ、影山くんか…」
彼もどうやら何か飲み物を買いに来たらしい。
その証拠に私が買い終わったあと怪訝そうに此方をみながら、謎のドリンクを買っていたのだから。
(ヨーグルトは飲み物なのかしら?)