第8章 ※
ふわぁと大きな欠伸を一つして眠たい目をこする。鈍痛は今だ抜けきらず頭が微妙に働かない。
これはぶっ倒れる可能性があるな、なんて他人事のように思いつつこの授業が終わったら保健室に行こうと決めて目の前に書かれている文字を写していく。
眠たくて所々へんな象形文字が出てきたけど家に帰ってから書き直せばいいやと思い直してそのまま文字を書く。
早く時間が過ぎて欲しい時って五分でもすごく長く感じる。現に今私はそう思ってる。
「ねむっ……」
ちょうど先生が後ろを向いてるのをいいことに大きなあくびを一つ。隣の席の女の子に大きなあくびだね、って小さく笑われた。
仕方な気じゃないか。眠たいのだから。