第3章 エウリュディケ荘園
エマ「部屋の確認終わったなの~」
そう言いながら、食堂に入ってきたエマさん
ナワーブ「ん、エマか。今日は庭いじってるんじゃなかったのか?」
エマ「庭園に行く途中にこの人を見つけたなの、ナワーブさん居るなら私庭園に戻るなの」
ナワーブ「おー任せとけ、つってもわざわざ一緒に来なくても良かったんじゃねぇの?」
エマ「部屋に忘れ物取りに行こうとしてたから、ちょうど良かったなの。それじゃあ後任せるなの」
そういってエマさんは、食堂を出ていった
ナワーブ「つーことで、案内役交代だ。屋敷ん中はもう見たのか?」
『玄関とここだけ、でもここにほとんどがあるんだろう?』
ナワーブ「あぁ、飯洗濯はここでできる。風呂は別なんだけどな、時間規定も緩いのがあるくらいだ。後で教える」
まずは部屋だな~とついてこいと促す彼
『変なことを聞くが、ここに人はどれくらいいるんだ?』
ナワーブ「あー…30くらいじゃねぇか、サバイバーだけだけどよ」
『そのサバイバーって言うのは一体なんなんだ?ゲームってのも教えてほしい』
そういうと彼はクツクツと笑い
ナワーブ「なぁにが人と話したくないだよ、全然話すじゃねーか」
確かにそうだがと思いつつ僕はムッとしながら
『これはここで生きていくために必要な情報だ。情報は武器だ、知っていて損はない』
ナワーブ「話してもいいけど、先に部屋だ」
彼はさっさと部屋を出ていったため、僕は慌てて追いかけた
『……(歩幅大きくないか?ちっちゃいのに)』
ついていきながら考えていると
ナワーブ「何か俺に対して失礼なこと考えてねーか?」
ギロッという効果音が似合う怖い目付きで睨まれた
『……考えるわけないじゃないか』
ナワーブ「おい、今の間はなんだよ。なぁ」
不思議だ、人間にはなにも感じないと思っていたのに……ここでは案外そう思わない
ーーー荘園に訪れた日を境に、運命の歯車は狂い始めた