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【第五人格】詐欺師の仮面

第3章 エウリュディケ荘園


ーーナワーブside
エミリー「なるほどね…まぁ、判断としては適切よ」




ナワーブ「そうか…なら良かった」




エミリー「それは良いんだけれど…普段から薬と言うのは、頂けないわね」




ナワーブ「あぁ…でもこればっかりは俺らがどうこう出来るもんじゃ無いだろ」




エミリー「そうだけど……詳しく話は聞きたいわ」




それもそうだと思い、セツナの方を振り向くと居たはずのセツナが居ない




ナワーブ「あ?!あいつ…どこ行った?!」




エミリー「私も話に集中してて……」




キョロキョロと辺りを見回すと、イライが小さく手を上げているのに気がついた




ナワーブ「おいっ、イライ!…どういう状況だ?」




イライ「いや…私も良く分かっていなくて……」




駆け寄って見ると、セツナはイライの膝に乗り抱き着く体勢で眠っている




イライ「ぇっと…状況が未だ掴めていないんだ…」




そう言いながらも、愛とおしそうにセツナの頭を撫でている




ナワーブ「……寝ろって言ってたからか?」




エミリー「でも、睡眠薬を普段から使っているんでしょう?…そう簡単に眠れるかしら」




一体なんでこんな場所で寝たんだと頭を抱えていると、意外にもイライが声を上げた




イライ「確か…ナワーブが一緒に寝てくれないと呟いていた、睡眠薬は寂しさを紛らわせるモノなんじゃないだろうか…?」




ナワーブ「寂しさぁ?!…っても、コイツ人間嫌いだぞ?寂しいなんて…」




イライ「無意識に感じているんじゃないか?けれど、セツナはまだ【寂しい】という答えに辿り着いていない。だから誰かと一緒に寝たいと言う考えが浮かばない、人嫌いだからね。だから…」




ナワーブ「何も考えずに寝られる睡眠薬を……」




イライ「大方そうだと私は思うよ。先程の言葉も酔った勢いの物だと思うし、泥酔時の記憶が残るタイプでない限り、また睡眠薬に走るだろうね」




ナワーブ「マジか……エミリー、どうするのが最善だ?」




そう問うと、エミリーは顎に手をあて少し考えてから口を開いた




エミリー「そうね……やはり最終的には睡眠薬を使わずに眠れることが理想ね。段階的な治療になると思うわ」
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