第3章 エウリュディケ荘園
ナワーブ「…ま、どうでもいいけど」
イライ「二人ともごめん!お酒がほとんど無くなってて…デミさんから貰ってきたよ」
『おかえり、イライ』
ナワーブ「サンキューなイライ」
イライは持ってきたお酒を注ぎながら
イライ「度数はナワーブの強さに合わせて貰ったよ。多分大丈夫だろうってことで」
ナワーブ「ん、大丈夫だろ。セツナグラス持ったか?」
『ん、大丈夫』
せーのの合図で一気に飲んだ…
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ナワーブside
ナワーブ「おい!大丈夫か?!イライ、これ何度だ?!」
倒れかけているセツナを支えながら度数を確認する
イライ「えっと…60くらいってデミさんが言ってた」
ナワーブ「ばっか!俺の限界ギリギリの度数じゃねーか!」
イライ「と、とにかく彼女を介抱してあげてくれ」
ナワーブ「わりぃけど、後頼むわ!」
セツナを抱え、部屋に戻った
ナワーブ「俺の部屋でわりぃけど、仕方ねぇな」
セツナをベッドに寝かせ、水やら薬やらを準備する
『っ……ぅ…』
ナワーブ「度数合ってねぇか…次からは抑えてやるか」
ーーー数時間後
『うぁ……頭、痛っ…』
ナワーブ「起きたか、水飲め」
大人しくグラスを受け取るセツナ
『ありがと……』
…本当に黙ってても話してても性別わかんねぇな
ナワーブ「…なぁ、結局女なのか?」
『そんなに気になる?』
グラスに口をつけたまま、目線だけを合わせてくる
ナワーブ「それなりには」
『女だったら抱いたりするの?』
ナワーブ「は?」
セツナはベッドから起き上がり、手を握ってくる
『今まで人間を嫌ってた奴なら抱けるって考えてた?…男でもイケちゃったりする?』
ナワーブ「なっ…お前何馬鹿なこと言ってんだ?!」
怒鳴るとセツナは悲しそうな顔をした
『ん…ごめんね。今までこんなことなかったから戸惑ってる』
小さくポツリと女だよと、彼女はそう呟いた