第3章 エウリュディケ荘園
皆結構ハイペースで飲んでいるなか、僕は軽食をとっていた
ナワーブ「まだ酒飲まねぇの?」
右肘をつき、左手にグラスを持ちニヤニヤしながらナワーブが顔を覗きこんできた
『……まだご飯食べたい』
ナワーブ「そう言って実は弱かったりすんじゃねーのぉ?」
『あ?飲み比べを後所望らしいな…いいよ、ぶっ潰してやる』
ナワーブが飲んでいるお酒をグラスに注ぎ、飲む
イライ「一気飲みは危ないから、少しずつ飲むんだよ」
仕事柄お酒は飲みなれている……はず
『っ…なんだこれ、強っ』
少し頭がふわふわする
ナワーブ「うめぇだろ?飲むときは必ず用意するんだよ」
ノートン「さっき飲み比べって言ってたけど、ナワーブと五杯差あるよ?」
『うぇ…五杯かぁ…』
ナワーブ「なんだぁ?無理か?」
クツクツと笑うナワーブを尻目に
『む…イライ!五杯注いで、全部飲む!』
イライ「えぇ…本当に大丈夫かい?度数とか…」
イライの声を遮るように五個のグラスをダンッと置く
『いいから早く!』
ノートン「ふふ、焚き付け役も楽じゃないね。みんなぁ、ナワーブが飲み比べだって~」
わらわらと人が寄ってきたので、少しクールダウンする
エマ「頑張るなの!新サバイバーさんっ!」
?「ナワーブ負けんなぁ~」
いろんな声が所々から聞こえる
イライ「はい、注いだよ」
目の前に置かれたグラスを一つずつ空にして行く
『これで対等、文句ない?』
ナワーブ「上等だぜ、イライもっと度数高いの!」
イライ「はいはい、分かったよ」
イライはお酒を探しに席を立ち、それまではナワーブが作ったカクテルを飲むことになった
ナワーブ「んで、そんなチビチビ飲んでんだよ」
両手でグラスを持ち、目だけをナワーブの方に向ける
『イライが中々持ってこないかも知れないから』
ナワーブ「へぇ、てっきりもう無理なのかと思ったぜ」
その声と共にある人が間に割り込んできた
?「ナワーブと張り合うなんて中々だなぁ!俺はオフェンスのウィリアムだ!」
なんだこの人!?酒臭い…