第7章 夏休みは任務です②~大人の階段登る編~
「くっ・・・大丈夫かい・・・っ?」
『んっ・・・・・っへーきっ、・・・んっ、』
「もう少しで、全部入るからっ、」
あと少しだから、と苦しそうに笑う傑に言われ、ただただ深く呼吸をする他に自分にできることはなかった。想像していたセックスという行為は思いの外生々しくて、痛みが伴った。
ハジメテだからと気を遣いながらゆっくりと事を進めてくれる傑には感謝しかないし、愛されてるなあと思ったりもするが、本当はめんどくさいと思っているんじゃなかろうかと、不安になったりもした。
ただそんな事を考えては、与えられる快楽と降り注ぐようなキスを何度も交わすと、思考回路は瞬く間に遮断されてしまう。
「はぁっ・・・花子っ、ぜんぶ入ったよっ、」
少しづつナカへと押し入れられたソレに意識を戻すと、今まで味わったことない質量が下腹部を圧迫していて。気持ちいいとはお世辞にもまだ言えなかったけれど、痛みはいつの間にかなくなっていた。
「よく頑張ったね。ありがとう。」
『わ、わたしの方こそ、ありがとうっ、』
傑は私に覆い被さりながら、頭を撫でる。そして、どちらからともなく再び口付けを再開。そして何度も何度も角度を変えながら、咥内でお互いの舌を絡める。私の頭を撫でていた傑の手がわざとらしく頬から首筋を伝い、胸へと降りてくる。
胸の頂きにその手が到着すると摘んだり、引っ掻いたりが繰り返され、下腹部には傑をめいいっぱいに感じていて、甘い声が次から次へと自分の口から零れ落ちる。まだ傑は腰を動かしていないというのに、頭はボーっとして身体はなんだかふわふわとしている。
「花子ってば、腰が動いてるよ?」
『へっ?・・・あっ、・・・んあっ、だって傑がっ・・・やんっ・・、』
無意識だった。
下腹部の圧迫からくる痛みとは違う感覚を外へ逃がしてしまいたくて、身を捩っていた。もしや、これが気持ちいいということなのだろうか。
そう思った瞬間、耳元でいつもより何トーンか低い声で傑が囁く。
「・・・動かすよ。」
それが合図となって、傑がゆっくりと腰の律動を始め、擦れる度に声が止まらなくなる。
『う・・・あっ、・・・んあっ、ぁぁぁんっ、んぁっ・・・、んあぁぁんっ、』
気持ちいいかもしれない、そう思った。