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この愛は呪いだ【呪術廻戦】

第1章 転校生は・・・オンナ






『…っ危ないよ、』



長い長い夢を見ていた。そうこれは昔のできごとだ。
小学校の帰り、帰路にある公園には小さな呪いがたくさんいた。弱い呪霊ほどよく群れる、ということを知っていた私は、数人の子供たちがそこにいたが祓うことはせずにそのまま帰宅した。



後になって、公園で遊んでいたあの子たちは大丈夫だったろうか、とか、呪霊の数は増えていないだろうか、とか、呪霊同士がくっついて大きな呪霊になっていないだろうかなどと考えてばかりで、帰宅してからもずっと上の空だった。




『…っ行かなくちゃ!』


「行くってどこへ?」



焦りながらがばっと起き上がると見慣れない景色に、あたりを見回す。不敵な笑みでこちらを見るのは性格の悪そうな五条悟だった。自分の額にはじんわりと嫌な汗が伝う。


夢を見ていた、なんて正直に答えたら絶対に揶揄われる。ヤツはそういう人間だ。出会って数時間だが、それは断言できる。そう頭の中でぐるぐると思考を巡らせていると、パイプ椅子に座った五条が話し出す。



「よくもまぁそんな硬いベッドで3日も寝てられるね。」


『3日っ!?』




びっくりして思わず大きな声が出たが、それと同時に頭に鈍い痛みが走り、とっさに頭を抱える。



「あー、あんまり動くな。今、硝子連れてくるから。」


『硝子って…家入さん?』


「そ。硝子は反転術式使えるから。」


『はん、てん?』


「あー、そっか。オマエ知らねぇんだっけ、」



元気になったら後で教えてやるから、と付け足すと五条は大きな手のひらをヒラヒラとふり、部屋から出て行く。見渡す限り、学校の保健室(というより病院?)のようだった。



『ってか3日?今何時?』



枕元のサイドテーブルにある時計は5時を示していたが、朝の5時なのか夕方の5時なのか窓の外を見ただけじゃ分からなかった。



『え、待って。寝顔見られたってこと?』



信じられない、と付け足し思わず両頬に手を添えると、ガラガラと大きな音を立てて扉が開き白衣を羽織った家入さんがやってきた。




「何が信じられないって?」


『あっ、えっと、』


「今見るからじっとしてな。」



その様はまるで保健医や医者のようで、教室で会った家入さんとは別人か?とも思ったが、鼻を掠めたタバコの臭いで同一人物だと認識した。
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