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この愛は呪いだ【呪術廻戦】

第7章 夏休みは任務です②~大人の階段登る編~







「嫉妬だな。」


『傑が?・・・嫉妬するかなぁ?』


「そりゃするだろうよ!夏油だぞ?」



本気で言ってるのか?と言わんばかりに引いたような顔でこちらを見る硝子。


ことの始まりは昨日の夜。
五条と揉めたことが始まりだった。そのことをかいつまみながら硝子の部屋で報告して今に至る。ちなみに傑と五条は朝から任務で、目が覚めたときには2人とも既に居なかった。



「てか、何で五条に言ったの?」


『なんでって・・・・なんか嫌だったんだもん。』


「嫉妬じゃん。」


『いやいや、そうじゃなくてさ、なんかこう・・・んー言葉にすると難しいんだけど・・・、お父さんみたいで嫌だなって思ったんだよね。』


「お父さん?」



皆には言わなかったけれど、お父さんとお母さんが離婚した理由は実は私だけじゃなかった。私ももちろんその要因ではあるのだが、お父さんはお母さんと結婚する前からその後も不特定多数のオンナの人と遊んでいたのだ。


お母さんから聞いたときの感想は、別にどうでも良かったから怒りも悲しみも何も湧かなかった。お父さんがどんな人でも、私には最初からお母さんしか居なかったからね。



『まぁ強いて言うなら超クズなヤツ。って感じで。』



でも、状況は違えど似たようなことをしている五条に気付いたら、なんだか許せなくなった。仲良くなる前だったら、きっと気付かないフリもできたと思う。



「なるほどねぇ・・・。」


『五条の言う通り私には関係ないし、何にも迷惑はかけられてないんだけどね。』


「世論的には花子の考えは正しいよ。五条がしてることも決して褒められたもんじゃないし。」


『・・・ん。』


「五条の肩を持つわけでもないけどさ、クズだけど、クズなりになんか考えてるんじゃないのかな、アイツも。」



まぁやってることは最低だけどさ、と付け足すと硝子は昨日の残りだという酒のツマミたちを食べ始める。



「そりゃあ、夏油も嫉妬するわけだ。」


『へ?だからどこに?』


「これだから花子はお子ちゃまなんだよなぁ。自分で考えな。」


『教えてくれてもいいじゃん。』


「こういうのはな、自分で気が付かないとダメなんだよ。ガンバ」



なんて気だるそうにする硝子と話すと、昨晩のモヤモヤとした気持ちが少しだけ晴れた。
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