第69章 瞳の中の暗殺者1
蘭side
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過去 トロピカルランド
蘭「ねぇ、 見て見て!恐竜がいるよ!……あれっ?」
望遠鏡を覗いていた私は、隣にいたはずの怜花と新一の姿がなく周りを見渡す
蘭「もーっ!すぐどっか行っちゃうんだから!」
そう言い、再び望遠鏡を覗き込む。すると…
ピト…
蘭「キャッ!」
頬に冷たいものが当たり、顔を向けるとコーラを手に微笑む怜花の姿が
貴「はい、喉渇いたでしょ?」
蘭「あ、ありがとう。……あれ、新一は?」
貴「新一なら…」
新一「怜花、1人で先に行くなよ!」
貴「でも、蘭が1人で心配だったし…」
新一「…はぁ(俺は常にナンパされるお前の方が心配だってーの)」
私は溜息を付く理由を知ってるが、親友は人から向けられる好意に鈍感な為不思議そうにしている
新一「…!あっ、いけねっ!3分前だ!」
貴/蘭「?」
新一「行くぞ、怜花。蘭」
貴「え」
蘭「ちょ、ちょっと!?」
新一に、手を引っ張られる私と怜花
★★
広場
新一「よしっ!間に合った!」
貴「…?」
蘭「何?ここ、ただの広場じゃない…」
新一「まぁ、見てろって」
蘭「?」
新一「10…9…8…7…6…5…4…3…2…1!」
ザザザァッ
貴「!?」
蘭「え!?何?」
私達を囲むように、噴水が一気に上がる
蘭「わぁーっ!」
貴「綺麗…」
新一「ここ、二時間おきに噴水が出るんだ。蘭、こういうの好きそうだし……怜花に、見せたかったし」
怜花に見せたいのが、一番の本音ね……顔赤いし
蘭「あ、虹!」
貴「ありがと、新一!」ニコ
新一「あ、ああ…//……っよーし!乾杯しようぜ!」
貴「そうだね」
蘭「うん!」
☆☆
コナンside
現在
コナン(新一)「噴水?」
蘭『そう!虹がかかって、すごいキレイだったよね?』
コナン(新一)「そうだったな…(ったく、くだらねーこと覚えてやがって…)」
変声機を使い、公衆電話でかかってきた蘭と話す