第60章 11人目のストライカー30
コナンside
コナン「飛ばしてくれ博士、もうあまり時間が…」
博士「分かっとる!しかし、なんでまた東都スタジアムなんじゃ…あそこはまだ修理中じゃろ!」
コナン「あそこが今回の事件の発端であり、最終ゴールだったんだよ」
博士にその説明をしているところでふと思ったのは、怜花の事
コナン「灰原、怜花は一緒じゃねーのかよ?」
哀「…聞いてなかったの?チケット貰ったからって、彼女達と国立競技場に居るわ」
コナン「はぁ!?蘭達と……でも、あそこは大丈夫なはず」
★★
東都スタジアムに到着するなり、俺は車を出る。
怪しい奴が通らないか見張っててくれと歩美達に告げ、向かい始める。犯人の元に…
スタジアム
コナン「小五郎のおじさんなら待ってても来ないよ」
?「!?」
コナン「来たのは僕だけさ!」
暗闇でよく見えないけれど、犯人が怪訝そうな顔をした
コナン「僕、郵便受けのカードのトリック分かっちゃった」
いつものように、推理を始める
コナン「カードを入れたのは、東都スタジアムを爆破した日。小五郎のおじさんに電話をかける前に、郵便受けの奥に上下に挟むように立てかけたんだよね?」
郵便受けの形状からして、余程覗き込まない限り奥のカードは見えないし、他の郵便物が入っていればそれに目を取られてカードには気づかない。
そして、その日のうちにスピリッツのサポーターを装ってメール便を出す…郵便受けに差し込むことはできるけれど入り切らないサイズで、なおかつ封筒の両端からのりがはみ出すように作ったもの。
当然配達の人は何かの拍子に落ちてしまわないよう、メール便を郵便受けの奥に当たるまで押し込む。
…すると、奥に立てかけてあったカードにメール便のはみ出したのりがひっつき、メール便が引き出されればカードはまるでたった今届いたかのように郵便受けの手前に移動する。
つまり、カードは前日に郵便受けを覗いた後に入れられたと思われる。
そこまでツラツラ話しながら歩み寄ると、犯人は戸惑ったように歯を食いしばる