第57章 11人目のストライカー27
貴方side
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中継『さぁ、この試合。東京スピリッツ勝てば優勝。一方ビック大阪負ければJ2降格。両者とも、絶対に負けられない戦い』
園子「わぁ…やってるやってる。まだ始まったばっかりだね」
蘭「ねぇ、園子。何で、映画に行くなんて嘘ついたのよ」
園子「え?あー、ごめんごめん。サッカー見に行くって言ったら蘭のお父さんに止められるって思ったし。せっかく、怜花がチケットくれたんだからさ」
貴「せっかく貰ったし、勿体ないと思ったし…」
蘭「…そういえば、誰からチケット貰ったの?売切だったよね?」
貴「え、ああ…真田さん」
蘭/園子「!?」
貴「この前偶然会って、来てくれってさ」
園子(…やっぱり真田さん、惚れたわね)
蘭(それに全く気付かない怜花は、相変わらず鈍感だけどね…)
苦笑しながら、こちらを見ている親友達に不思議になっていた。
真田さんから貰ったチケットにて、私は蘭と園子を誘い国立競技場に来ていた
貴「博士達はJリーグ会館で観るみたいだから、チケット無駄にしたくないなって思ってね」
園子「ほんと、ありがたいよ!いけー!比護さーん!!」
…園子は、哀同様比護さんファンかな?
蘭「怜花、ビッグ大阪の帽子持ってたんだね」
貴「ああ、哀がビッグ大阪ファンだから常に付き合ってて帽子買ったんだよ」
☆☆
しばらくすると、比護さんが足を痛めてしまったらしく、代わりに入ってきた真田さん
園子「えー!うそー!!」
蘭「…大丈夫かな、比護選手」
貴「……蘭、ちょっとトイレ行くね」
蘭「え、うん。分かった」
隣に座ってる蘭に言い、トイレに向かう
★★
トイレ
貴「ふぅー。スッキリした」
会場に入る前、トイレに行き忘れ急いで向かってきた
流石に、この歳になって漏れるのは嫌だからね
トイレから出て会場に戻ってると、人通りが少ない場所から嫌な単語で叫び声が聞こえた
真田「爆弾!?」
貴「!?」
急に聞こえたその叫び声は、真田さん。近くには、監督らしき人が居た
………てか、今爆弾って
まさか、以前の爆弾事件と関係してるんじゃ…