第37章 11人目のストライカー7
貴方side
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コナンは、パスされたボールをつま先で二、三回リフティングしてボールを強めに蹴り上げると、落ちてきたボールをダッシュして思い切り蹴った
子供達「わーっ!!」
園子「やるじゃん、ガキんちょ!」
子どもたちが歓声を上げ、園子とはなも感心した顔で二人を見た
?「こんにちは。毛利先輩」
小五郎「?」
榊「自分は榊良輔といって、米花大学の…」
小五郎「……あーっ!オウンゴールの榊だ!」
蘭「オウンゴール?」
小五郎「こいつ、リーグ戦の最終戦でオウンゴールしやがって。それで米花大は五年ぶりの優勝を逃しちまったんだよ!」
榊「ああ…ご存知だったんですね」
榊さんが苦笑いすると、小五郎さんは榊さんを指差して前に出た
小五郎「当たりめーだ!オレはあの試合、スタンドで見てたんだから!……あれ、何年前だ?」
榊「十年前です。すっかりトラウマになって、今でもときどき夢に見るんです」
小五郎「そうか……で、今は?」
榊「スポーツジムのインストラクターをしながら、サッカークラブの監督をしています」
小五郎「へ~ッ、すごいじゃないか」
榊「それで、今回どうしても毛利先輩に紹介したい人がおりまして。その方、先輩の大ファンなんです。少しお時間いただけないでしょうか?」
小五郎「あ、ああ…」
小五郎さんが承諾すると、榊さんは「ありがとうございます!」と頭を下げる
榊「すぐです。すぐ連れてきますので…!」
と言ってあっという間に走っていき、私たちはポカンと榊さんの後ろ姿を見つめる
小五郎「なんだありゃ…」
そのとき、サッカーコートの方で「ワァー!」と歓声が上がった
振り返ると、いつの間にかコートの周りに観客が集まり、コナンの練習風景を眺めていた
元太「スゲー!」
光彦「プロみたいですよ!」
赤木選手からパスを受けたコナンは、胸でトラップしたボールでリフティングを始めた
軽く飛んできたボールを受け取って、右足で蹴り上げると、今度はもも、肩、頭で打ち上げ、最後は頭から落としたボールをポーンと蹴って、赤木選手に返した
コートサイドに集まっていたJリーガーたちも驚いた顔でコナンの技を見ていた