第3章 ゼロの執行人3
貴方side
コナン「怪我してるね。風見刑事も、安室さんも。つまり、安室さんもいたんだよね?爆発現場に」
安室「何の話かわからないな」
緊張感のある攻防を、黙って近くで見守る
コナン「サミット会場の下見をしていたんでしょ?」
零さんは動きを止めるが、ゴミをちりとりの中に掃きいれると、中へ戻ろうと扉に向かう
けど、コナンも負けじとその背中を追う
コナン「きっとそのとき、テロの可能性を察知した。だけど今のままじゃ爆発が事故で処理されてしまう。そこで、容疑者をでっち上げた。違う!?」
新一の敵意を受け止めながらも、零さんは表情を変えようとはしない
コナン「安室さんや彼みたいな警察官なら、パソコンに細工をしたり現場に指紋を残すことだって可能だよね!?」
安室「…警察はね、証拠のない話には付き合わないんだよ」
今まで聞いた事のない冷たい声の零さん
コナン「なんでこんなことするんだ!?」
安室「…僕には命に代えても、守らなくてはならないものがあるからさ」
開いた扉に隠れて、表情は見えない
ポアロに入る彼に着いていくように、中に入る
安室「……どうしたの、今日はシフト入ってないだろ」
貴「…言いたい事、分かりますよね。何を、抱えてるんですか?この事件には何が…」
ギュ
貴「!?」
いきなり抱きしめられ困惑中な私
安室「…君は、この事件に首を突っ込むな。時期に解決する」
貴「けど…」
安室「…ならはっきり言う。俺達公安の事件に、君は関係ない」
貴「!!」
安室「これ以上、動こうとするな。迷惑だ」
初めて向けられた鋭い眼差しで、話す言葉は…あまりにも心に刺さりその場に立ち尽くす
零さんは、振り返り店内の掃除を始める
これ以上、ここに居ても無意味な為静かにポアロから出ていく
降谷(………っ……すまない、怜花。君を、危険に晒させる訳にはいかないんだ…)
零さんの、本当の気持ちを今は知るよしもなかった…