第2章 ゼロの執行人2
貴方side
貴「…っどうして、ですか」
諸伏「君を、危険な目に合わせたくないからだと思うよ。
大丈夫、ゼロは簡単に死ぬような軟じゃないから」
ヒロさんの目は真剣で、これ以上は何も話してくれないと分かった
ブーブー
すると、電話がかかってくる。相手は新一
貴「もしもし、コナンくん」
コナン『怜花!大変なんだ。今探偵事務所に戻ったらおっちゃんに警察が来て!』
貴「!?警察だと?!」
コナン『何でも、事件現場からおっちゃんの指紋が見つかったらしくて…』
貴「…小五郎さんの指紋が?」
諸伏(……ゼロのやつ、まさか…毛利探偵を…)
コナン『もちろん、おっちゃんがそんなことするはずねぇし、間違いだとは思うんだけど』
貴「今から、そっちに向かうね」
コナン『ああ、頼む。蘭も、涙目でテンパってるし』
貴「うん」
ピッ
そう言って電話を切る
貴「…すみません、私小五郎さん達に行きますね」
諸伏「ああ」
ヒロさんは、辛そうな表情なまま私を見送る
……零さん、いったい何を考えて…
彼の行動に、イマイチ理解がついていかない私は急いで毛利探偵事務所に向かう
★★
探偵事務所
事務所に走ってると、ポアロの看板近くに停まっていた車が発進する
窓から見えたのは、小五郎さん……と、確か零さんの部下の風見さん…
まさか、と思っていると階段からコナンが駆け下りてきて、去っていく車を悔しそうに見つめている
……小五郎さんが、逮捕された…?
貴「新一!」
コナン「!!怜花、おっちゃんが……っ」
声をかけた時
カランッ カランッ
ポアロの扉が開く、出てきたのは顔にガーゼを貼った零さん
コナンは彼に気づき、睨みつけるが…ものともせず、零さんは静かに店の前の掃除を始める
コナン「これ、公安の刑事さんだよね」
コナンが零さんに携帯の写真を突きつける。
私の位置からはっきり見え、風見さんの写真だった
安室「…さあ?知らないけど」
知らない振りしながら、零さんは掃除を進める