第22章 ゼロの執行人22
貴方side
羽場『日下部さん、変更したコードを教えてください!』
降谷「あそこに落ちれば、羽場も無傷じゃいられない!」
日下部「汚いぞ!これが公安警察のやり方か!」
貴「…時間がない…」
降谷「チッ!早くコードを言うんだ!」
コナン「日下部検事!早く!」
零さんとコナンが急かすが、日下部さんは黙ったまま。
羽場『日下部さん。それが、私の信じた貴方の正義なんですか?』
日下部「っ!!」
羽場さんの言葉に日下部さんはハッとし、ようやくその口を開いた。
日下部「NAZUに不正アクセスして、変更したコードは…“HABA_231”。
すぐに零さんが風見さんに伝える。
けど……
降谷「…何!?ブラックアウト!?」
零さんは、イヤフォンを耳に押し込み、焦りの表情を見せる。
降谷「大気圏突入までの5分ほどの間…、その間はプラズマが発生するため、通信状態が保てず、確実に軌道が修正出来てるかどうか分からないそうだ。しかも、パラシュートが開かない可能性がある…!」
コナン「そんな…!」
貴「それじゃあ、事態は何も変わってないってことですか!?」
このままだと、カプセルが警視庁に直撃する。
絶対に嫌、あそこは父が働いていた……目暮警部達が働いている大切な場所
すると必死の形相で、日下部さんは立ち上がると零さんを突き飛ばし走り出す
貴「っ!」
コナン「日下部検事!」
降谷「怜花!!……くそっ!!」
★★
日下部さんを追いかけ、警視庁内に入ると、停電して止まっているエレベーターを通り過ぎ、非常階段で屋上のヘリポートまで駆け上がる
日下部「羽場!どこだ!?」
降谷「彼はここにはいない」
日下部「だ、だが、携帯では確かに…」
降谷「貴方が見ていたのは、合成映像だ。ドローンで撮影した映像を使って、あたかも警視庁のヘリポートにいるように合成させたんだ。羽場は今、安全な場所にいる」
日下部「…そうか」
コナン「…安室さん、軌道修正出来てないとしたら、落下位置はやっぱり…」
降谷「ああ。4メートルを超えるカプセルが、秒速10キロ以上のスピードでここに落ちてくる」
そうなったら、私達は間違いなく死ぬ