第17章 ゼロの執行人17
貴方side
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テロの影響か、車どおりはほとんどないままトンネルの中に入った。
降谷「…怜花」
貴「?」
降谷「……危険から遠ざける為とはいえ、厳しく言ってすまない」
貴「!」
あの時に言った事は、やっぱり気にしていたみたいで小さく呟きながら謝る
降谷「あれは、その…」
貴「私も、その……関係ない、とかすみません……本音じゃ、ないですから」
降谷「……お互い様、だな」
驚いた後、いつもの優しい笑みを浮かべる零さんに安心した
すると、隣を並走するコナンはどこかに電話をかけていて…
コナン「あと一時間弱…!時間がねぇ!」
降谷「コナンくん、やはり犯人は…」
コナン「ああ!NAZUに不正アクセスして、落とすつもりだ!」
降谷「くそっ…まさか…宇宙そらからとは…!」
トンネルを抜けると、陽は落ちて夜空が広がっている
そのとき、零さんが右耳につけていたBluetoothイヤフォンから風見さんの声が聞こえてきた
風見『はくちょう本体は、大気圏で燃え尽きますがカプセルの落下地点が狂っていることが判明し、NAZUでは騒ぎになっているようです!最新の落下予測データを送ります!』
風見さんから零さんのスマホに落下予測のデータが送られてきた。
私にも見せてきた、データをもとに、落下地点を調べる。
東経139度45分、8.405秒…
貴「…!まさか、狙いって…」
予想した解析落下地点に、焦りながら零さんに教える
降谷「…なんてことだ…」
犯人の狙いは…警視庁…
★★
風見『探査機から切り離されたカプセルは、隕石のように落下するだけ!つまり、大気圏突入前のわずかな時間しか軌道のコントロールが出来ません!
しかも、メモリーの修正ができないそうです!地上局から探査機へ送る信号は、特定のコードで暗号化されているのですが、そのコードが一致しないと…』
貴「それって、そのコードを犯人が変えたって事ですか…?」
降谷「ああ。NAZUに不正アクセスして探査機の軌道を変えたときに…!」
コナン「変更したコードを聞き出さないと…!」