第9章 どうしようもないんだ(D.T)
指の腹でぷりぷりの表面をゆっくりと撫でてあげるだけで細い腰がびくびくと跳ねる。
キスを続ける喉の奥では発するのを制限された声が行き場を失っている。
キスから解放してやると涙目の彼女は息もたえだえだ。
「あっ、ああっ、きもちいれすっ、ぅあああ」
軽く指を滑らせているだけでもこの感度、舐めたりなんかしたらどうなる?
「つ、つねたさ、あの、」
と、動き続ける俺の手を静止させる彼女。
「どした?辛い?」
「違うんです、あの、わたし」
言いにくそうに言葉を詰まらせるが、急かさず待ってやる。
じっと見つめて黙って待っていると俺の首に抱きつき表情を隠す。
「…どうした?もうやめたい?」
ふるふると首を横に振る。
「わたし、イッたことがなくて、あ、いや、あるんですけど」
消え入りそうな声。必死に絞り出している。
「…自分でしか、イッたことなくて…」
ははぁん。
「男にイかされたことがないの?」
小さくこくんと頷いた。
「それで、それで、今きっとイきそうになったんですけど、なんか怖くて…」
「俺が柳ちゃんイかせる初めての男になっていいの?」
「……おねがいしますっ……」
「そんなら、極上を教えてやんねえとな」
彼女の足元に移動すると足を開くように促す。
「えっ、や、そんな」
両手で隠そうとするがその手を優しく制する。
「任せて。お願い。」
目を見つめ囁くと「もういっぱいいっぱい」の顔を両手で隠してしまった。
まだ少し抵抗が残る太ももを開くと、何かを待つようにひくひくと蠢いている。なんて綺麗でかわいいんだ。