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彼らとの夜 King Gnu R18

第9章 どうしようもないんだ(D.T)


「そういや名前を聞いてないわ」

乾杯しようと缶を開けながら聞いた。彼女は勢いよく立ち上がり

「柳あみと申しますっ」

と激しい自己紹介をしてくれた。これまたかわいい。

「柳ちゃんね。よろしく。乾杯」

吹き出しそうなのを堪えながら缶を合わせる。

「お近づきになれて光栄です!乾杯っ」

ちびりと口をつけると、ぱぁっと明るい顔になった。

「おいしいです!」

「そりゃよかった。新しい扉を開けた瞬間に立ち会えて俺も光栄。」

「…さすが常田さん、こんな時も言葉のチョイスが秀逸ですね…」

「なんじゃそりゃ笑」

俺がビールを3本飲む間に彼女がカクテルを1本飲み終える頃、俺は頭を抱えてしまった。

……いい子だ……

きっといいご家庭で愛情をたっぷり受けて育ったんだろう。

思いやりもあり価値観も合う。もっと知りたくなってくる。過去の男の事など。

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