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彼らとの夜 King Gnu R18

第9章 どうしようもないんだ(D.T)


「酒、飲まない人?」

「…はい…すみません…周りにもあまりいなくて…」

ほんとに申し訳なさそうにしょぼんとする彼女。

「いいよいいよ、気分転換に行ってくるわ」

「お供しますっ!」

へ?お供?

必死に挽回しようとしてるのか、決意のこもった表情の彼女。くるくると変わる表情がおもしろく、そしてかわいい…

「くくっ。じゃ一緒にいこうか」

「はいっ!」

もっといろんな顔を見てみたい。


歩いて数分のコンビニに行った。

「飲まないの?飲めないの?」

「飲んだ事がないんです」

「へー珍しい。会社で飲みとかねぇの?」

「あっても強要されないし、もし飲んで体質に合わなかったらと思うと…」

「なるほどね」

いつも飲むビール、ハイボール用のウイスキー、炭酸水、軽いつまみをチョイスしていく。

「なるほど、常田さんのお酒覚えておきます」

「次は頼むかもよ」

カクテルが並ぶ棚でアルコール3%の飲み物を見つけた。

「これ飲みやすそうじゃん。ほらグレープとか、⚪︎クルト味とか、⚪︎カビタ味もあるわ」

「へぇー。おもしろい!今度買ってみます」

「今から飲もうや。つきあってよ」

「いやいや!仕事中ですし!」

「俺もだけどな笑。ちょぴっと飲んでみて合わなかったらやめればいーべ」

「…うー…」

「葛藤してる葛藤してる。だいじょぶ、チクったりしねーから」

「…では、人生初のお酒を常田さんに見守られながらいただきます!」

「いや大げさ」

カードで会計をすまそうとすると、

「経費で落とします!」



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