第7章 娘の担任(K.A)
「君たちに出会えて、人生の節目に関わらせてくれてありがとう。忘れないでください、君たちは望まれて生まれてきた事。たくさんに人に愛されてこれからも育っていく事。そしてそれを与える側になっていく事。そのお手本は後ろにいるお父さん、お母さんです。大人になっていく中で意見が食い違う事もあるでしょう。迷った時はたくさんの人に話を聞いてください。僕もその中の1人です。いつでも話を聞きます。困った事が起きても1人で抱え込まないで。みんな1人じゃないよ。」
生徒も親も泣いていた。素晴らしい卒業式だった。
解散してからは各々のスマホで撮り合いが始まりなかなか終わらない。
「さくら!先に帰るね!」
そう声をかけると「はーい」と手を振りまたすぐに輪の中に戻っていった。
ゆっくり歩きながら、午後からお店を開けようと思っていたけどこのままお休みにしようかな…と考えていた。