第7章 娘の担任(K.A)
帰り着いた時には雨が強くなってきたので慌てて鍵を開けて店の奥の住まいへと走っていった。
何とか取り込み店に戻ると、薄暗い中に人影があった。入り口の所に立ち、顔がよく見えない。
「すみません、準備中なので…」
「あみ」
別れた夫だった。
「元気そうでよかった、買い物してる間見てたよ」
「何しに来たの?急にこんな事しないで。さくらが混乱するでしょ」
「留守なんだろ?今日はお前と話したくて来たんだ」
「連絡してからにして!今日は帰って!」
「少しでいいんだ、俺やっぱりやり直したくて…」
話しながら近づいてくる夫に恐怖を感じた。
「お願い、帰って。電話でもいいじゃない」
「頼むよあみ、お前じゃないとだめだってわかったんだよ」
「勝手な事言わないで!来ないで!」
急に距離を詰めてきた夫に住まいの中まで入り込まれ、押し倒されてしまった。まさか、嘘でしょ?夫は無理やり服を脱がせにかかってきた。
本気でゾッとした。夫の目は血走り息は荒く、抵抗する私に口づけようと顔を近づけてくる。
「やめて!嫌!いや!」
「1回やれば思い出すよ、ね?相性よかったよね俺たち」
シャツのボタンは飛び、スカートも捲られてしまった。身体を許せば帰ってくれるのだろうか。でもいやだ。
力で敵うわけがなく、涙があふれてきた。あぁ、もう…