第5章 ピンクのクッション(S.I)
「…何しちゃおうかな…匂い嗅いじゃおう…お風呂に入ったんだね、えらいえらい」
首の周りをすんすん嗅ぐとくすぐったそうに「んふっ」と首をすくめる。
スウェットの上着の裾から少し手を入れて素肌に触る。冷えた指先が触れて「ひゃぅ」と声が出た。
「あ、ごめん、冷たかったね」服から手を出すとその冷えた手を彼の大きな手が包んだ。
両手を恋人繋ぎにしたのでクッションの上の彼に跨る形になった。
スカートが捲れ上がりガーターベルトが覗いた。
「わあっ。なに?今日どうしたの?エロの日?」
「パンストの買い置きがきれてたの!エロの日なんかない!」
もう彼にはエロにしか見えないんだろう。嬉しそうに私の服を脱がせにかかる。
私を下着姿にすると「ちょっとそこに」と少し離れたところに立たされた。
薄いパープルのブラとショーツとガーターベルトのセット。
彼は「いいねぇ」とにこにこ眺めているけど、上から下まで舐めるように見られて、いたたまれない。
「ね、お風呂いっていい?」
「待って待って、そのかっこでいたずら続けてよ。もっかい寝るからさ、はい」
はいって……。もう…。
目を閉じてニヤニヤしている彼が、かわいい。結局、付き合ってしまうんだよね。