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彼らとの夜 King Gnu R18

第4章 穏やかな彼(K.A)


彼は、それはそれは大事に私を抱いてくれる。少しでも嫌がる事はしない。正直、物足りなさを感じていた。

彼も何か我慢しているのではないかと思っている。もっと、好きにしてくれていいのに。

男性は彼しか知らないけど、これから先、他の人に抱かれるなんて想像できない。彼と添い遂げたいと思うからこそ、本音でぶつかっていこうと思った。

「ね、あっち行こ?」

彼を寝室に誘った。いつもは彼主導で進められるので、彼も少し驚いている。

寝室に入り、ベッドに座って切り出した。

「話、したいの」

「…別れ話?」

「違う!違う!えと、大好き、だから、あの、もっとあなたを知りたいし、私の事も知ってほしいの」

小首を傾げる彼もかわいい…。がんばれ私!勇気を出すんだ!

「…恥ずかしいんだけど、いつも、優しく抱いてくれて、ありがとう」

彼は黙って聞いている。うう、ほんとに恥ずかしい。

「あなたが、何か我慢してるんじゃないかなって、思ってて」

うつむく私の視界には、もじもじと手遊びをする自分と、体半分を私に向けて話を聞いてくれている彼の足が見える。

私の腰に回された彼の手が、微かにぴくりとしたのを感じた。
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