第2章 ふわりととけた
ズサアアアアア!!
「うわっ!」
その生き物が急に飛び上がり距離を取り始めた
その飛び上がった勢いで私はまた体制を崩してしまった
デュースを支えるだけで精一杯だというのにその生き物はまた攻撃しようとしている
眉間にシワを寄せすぎて痛い、デュースは重いし、腰が抜けて動けたもんじゃない
「なんで私魔法使えないのかなあ…」
ダダダダダダ!!
その生き物は全速力でこちらに走ってくる
「明日もみんなで退屈な日常を送りたかったなあ」
「ガアアアアアア!!!!」
その生き物は勢いに乗せて
青い火を噴いた
「ふざけんなよ、ほんと…」
デュースの頭を胸に抱えて涙でろくに見えてなかった目を閉じる
ごめんね、デュース…