第2章 ふわりととけた
ズサアアア
衝撃によってスプリットカードの効果が解けてしまった
「トレイ先輩!ケイト先輩!!」
ふき飛ばされてしまった二人のもとに駆け寄ろうとするがその生き物が二人に向かって攻撃をしようとしていて近寄れない…!!
ガアアアア!!!
前足で二人をまとめて薙ぎ払う
ガンッッ
「「ガッ/グッ」」
2人は少し離れた壁に背中から激突するとズルズルと力なく地面にずり落ちていった
「ねぇ、トレイ…くん生き…てる?」
息も絶え絶えにケイト先輩がトレイ先輩に聞く
しかしトレイ先輩は眉一つ動かさない
「・・・・・・・トレイくん」
痛みに顔を歪めながらもなんとかトレイ先輩のほうを向く
「オレさ、ずっとトモダチとは距離を置いてきたんだ、マブってやつになっちゃったら離れるときに悲しくなっちゃうでしょ?」
「・・・・・・・」
「でもハーツラビュルも軽音部もユウちゃんも、ココのみんなは
オレの大切な人になってたんだよね」
いつのまに〜?って感じだよねと言うケイト先輩の目からは涙が流れていく
「最初は気づきたくなかったんだけどね、だからさ、このまま死ぬなんてたえらんないわオレ」
トレイくん…
そう言ってケイト先輩はトレイ先輩に触れようとする
ガッッッッッ
ブシャッッ
「いやあああああああ!!!」
その生き物の前足が
ケイト先輩と
トレイ先輩に
当たって
血が
吹き出して
血が
一面に広がって
血が
血が
血が
目の前に溢れて行った
ケイト先輩の手がトレイ先輩に届くことは無かった