第43章 3度目のバレンタインデーは…前編 お相手:煉獄杏寿郎現パロ
「手伝うって、
ああ、飲んでくれるって事?」
みくりが杏寿郎の
手伝うの意味をそう解釈して
身体を向き直ると
自分の方へ杏寿郎が手を出して来たので
自分が持っていたグラスを差し出すと
「確かに俺は、手伝うとは言ったが…
俺が、代わりに飲むとは言ってないが?」
じゃあ なんでグラスこっちに
寄こせってして来たの?
そうみくりが疑問に思って
何をするつもりなのか悟った時には
グラスを持ってない方の腕を
身体にしっかりと回されていて
「あの、杏時寿?何を…」
「手伝うだけだが?」
そう言ってグイっと自分の口に
ビールを含むと
顎を持ち上げられて口を開かされて
そのままそれを流し込まれるけど
当然 私の一口の量には多すぎて
口の端から零れたビールが
顎を伝って胸へと伝い落ちて行って
ゴクンと私が喉を鳴らして
それを飲み干したのを確認すると
そのまま 口の端から
伝って落ちたその液体を丁寧に
舐め取られて行って
バスローブの上から
彼の手が胸を支える様にして持ち上げて来て
伝って行ったビールが流れ込んだ
胸の谷間の辺りに舌を差し込まれる
「確かに、贅沢かも知れんな…。
ビールに合う…んじゃないか?」
「人を…枝豆か何かみたいに
言うの止めて欲しんだけどっ…」
「残りも…飲むだろう?
温くなるのは、勿体ないと
言ったのは君だからな」
杏寿郎が先程よりも控え目に
残って居たビールを口に含むと
そのまま唇を塞がれて
それを流し込まれながら
口の中で ビールの味が
広がって行って鼻の方へ抜けて行く
ちゅ…くちゅ…と絡まされた舌に
お互いの唾液と飲む込むのも
ままならないビールの味が絡む
口の端から零れるのは
ビールなのか…それとも…
ビールに酔ったりなんてしないのに
そのキスに眩暈を憶えてしまって
安物の酒を大量に煽った時の様に
ふわふわとした浮遊感を憶える
「んっ、…ふぁ、ん…んぅ」
名残を惜しみながら舌を開放されて
零れた口の端を舐め取られる
「ねぇ、これ…っちゃんと
飲めないんじゃ…んんッ」
「ビールの味がするがな」
「ベタベタしない?」
「嫌か?後でまた風呂に入ればいい」
そのまま身体を倒されて
下から杏寿郎を見上げて
その後ろに空が見えて
「って、ここ…外っ…」
「ああ、外だな…」