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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第42章 スルタンコラボ企画 上編 お相手:冨岡義勇



「俺を…、知りたい?」

面食らったと言いたげな
驚いた顔を義勇がして

「はい、知りたいです。
だって、夫婦になるのですから。
私は、もっと…知りたいです。
どんな小さな事でも、どうでもいい
事でも、知りたいです。貴方を」

誰も…今まで

俺を 必要だとは 言わなかった

大臣の中に数人 俺に調子のいい事を
言って来た奴が居たが
単にそれは俺を玉座に据えて

自分達の勝手をしたい様なそんな奴らだった


嫌いだった

あそこに居ても 居場所なんてない


出て行く つもりだったんだ

頃合いが来たら


王位継承権を放棄して


王宮を出るつもりでいた


嫌いだったんだ ずっと


アイツは 俺を必死に引き留めようとして来て

必要だと何度も言って来て

アイツの言葉に嘘は無いのは知って居たが


スルタンもスルタンだ

俺の事を自分の子かと疑って置きながら


俺に見てくれからしても

自分の子だと一目瞭然の煉獄と


同じ課題を与えて


俺がそれを成し得たら

玉座を与えると言って来たのだから


自分の父親でありながらに

何を考えてるのか…あの人は


本当に俺は スルタンの子なのかと

疑いたくなった 疑った事も何度もあった

周囲の人間が疑っている様に


ふと顔を上げると
みくりと目が合った

上半身を捻って
こちらに振り返って

じっと俺の顔を見ていて


確かめたくなって聞いてしまった


「お前には、
俺が王家の人間に見えるのか?」

「はい。冨岡様の持つその気は
王家の方のみ纏う物。私の
この金の目は誤魔化せませんです。
例え、貴方が、千の…いえ、万の
人に紛れても、すぐに見つけられますから」

ふぅっと義勇が
みくりの言葉にため息を付く

王宮の人間も
実の父親も
俺自身ですらも 

疑っていた事を

コイツは当たり前の様にそうなのだと

言って来る…んだな


「みくり」

「は、はい。冨岡様」


「義勇でいい」

「義…っ、義勇様…」


グッと義勇が馬の手綱を寄せると

「しっかり、前を見据えて居ろ。
見せてやる。…お前が見た事のない世界を」

そう言って手綱を引いて
馬の腹を蹴ると

一気に馬が加速して襲歩の速度に達する

重力が一気に身体に掛かって来て
押しつぶされそうな速さだった

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