第42章 スルタンコラボ企画 上編 お相手:冨岡義勇
翔がゲルを出て行って
「菜々緒、片付けはその辺で
君も少し、アルヒでも飲まないか?」
「ええ、一樹さん、頂きます」
一樹が菜々緒の持つ碗に
アルヒを注いで
菜々緒がその碗をアルヒを飲むのを
穏やかな顔をして見つめていて
悠斗はその様子を
2人の世界だなぁと思いながら
ぼんやりと眺めていて
「ねぇ。一樹兄」
「どうかしたか?悠斗」
「結婚ってさ、いいもの?」
悠斗のその質問に
一樹と菜々緒がお互いの顔を見合わせて
くすっと笑うと
「見ての通りじゃないか?」
悠斗の質問に一樹がそう返して
「ふぅーん。じゃあめっちゃいい物
って事ね。分かったかも、後は
2人はあっちで飲み直したら?
夫婦水入らずの方がいいんじゃないの?」
「じゃあ、後は頼んだぞ?悠斗」
「はいはぁーい」
そう言いながらも
一樹が菜々緒の肩を抱きながら
自分達が寝起きしてるゲルに戻って行ったから
まぁ また その内
一樹兄の所も新しい兄弟出来そうだなぁとか
「父親…かぁ」
自分の膝を立てて
三角座りをすると
自分の顔を膝に付けると
悠斗がはぁーっとため息を漏らした
幼馴染である 咲夜に求婚を申し入れて
それを向こうの父親が快諾してくれた
丁度 結婚の申し入れに
咲夜のゲルを訪れた時に
結婚相手の男が丁度来ていて
その男は初婚でなくて
35を過ぎた様な男だった
直感でしかないけど
この男と結婚しても
咲夜は幸せになんかなれないって
そう感じたんだ
だから 馬で競争して決めようと
そう気が付いたら申し入れてしまって居た
自分の馬術には自信があったし
その辺の男には負けないって
そう思ってたから
競争は圧勝だったし
僕がこの見た目通りに
気が弱い性格なのかと
勘違いしていた咲夜の父親が
僕がこんな行動に出る事に
驚いたと同時に
自分の娘をそこまで大切に思ってくれるならと
僕と咲夜の結婚を許してくれた
「結婚…するんだよね、僕も咲夜と」
自分も一樹兄と同じように
自分のゲルを持って
咲夜とその…暮らす…訳で
その夫婦として
それは当然っ
悠斗はある事に気が付いて
すぅすぅとあどけない顔をして
寝息を立てている
みくりと小野寺の顔を見た
夫婦として その…子供を…授かる…訳でッ