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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第42章 スルタンコラボ企画 上編 お相手:冨岡義勇


真剣な表情をして
額に汗を浮かべながら萌香が
みくりの婚礼衣装に菜々緒の手を
借りながら刺繍を施していて

その様子を見ていると
目頭が熱くなるのを感じる
まだ赤ちゃんだった萌香が…ここまで

立派に成長して…刺繍をするまでに

なってるよ 母様

萌香も母様の子供なんだから
きっと来年の今頃にはもっと
上手になっているはずだ

「みくりお姉ちゃん、ごめんね。
上手に出来なくて、でも、萌香、
一生懸命にしたんだよ?ホントだよ?」

申し訳なさそうに自分が刺繍を施した
衣装をみくりの返して来て
みくりがよしよしと萌香の頭を撫でた

「ううん、私が、萌香の歳の頃よりも。
萌香の方が、上手よ?きっと、萌香は
一族で一番の刺繍の名人になれる。
お姉ちゃんが保証するから」

「うん、…うん。菜々緒ちゃんに
教えて貰って、いっぱいいっぱい
練習するッ、…みくりお姉ちゃん
みたいに、なれる様に練習するから」

すっとみくりが立ち上がり

「どうしたの?みくり」

菜々緒が突然立ち上がったみくりに
声を掛けて来た

「本当は…、萌香が12歳になってから
と思ってたんだけど、今の萌香に
見せて置きたい物があるの」

母親の手から刺繍の基礎が完成した
衣装を受け取るのは12歳の誕生日
それから 結婚が出来る年齢になる15歳までに
残りの刺繍を自分の手で仕上げる

私の衣装も…15歳までに仕上げていた物だ

それから 婚期を逃している内に

1年 また1年と…

刺繍に刺繍を継ぎ足して重ねていて
とんでもない刺繍の衣装になってしまっていた

何度か 結婚式を観に行った事はある

父様に内緒で違う一族のも
ふたりでこっそり観に行った時もあった

寝室にみくりが戻って
装飾の施された衣装箱から

萌香の為に刺繍の基礎を整えて置いた
萌香の花嫁衣裳を取り出した

自分がいつ結婚してもおかしくない年齢だったから

いつでも萌香に渡せるようにと
早めに用意しておいた物だ

「萌香、こっちに来て。
萌香に見せたい物があるの…」

寝室の入口でこちらを覗いていた萌香に
みくりがおいでと手招きをした

「萌香に見せたいのはこれよ」

そう言ってみくりの
手にある衣装を見て
萌香の表情が一変する

「これっ!」


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