第41章 二年えっちするだけの話 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
そうしてる内に
コーヒーとご飯も出されてしまって
その 端っこを集めたおせちもどきで
朝食を済ませた
「で。俺は…君を待っている間
どうしてたらいい?」
「邪魔しないで、くれたらいいかな?
お風呂のお掃除とか、寝室の掃除機とか」
キッチンに居たら
いつ邪魔をして来るか分からないし
同じ部屋に居ない方がいいだろうし
お風呂と寝室の掃除をして欲しいと
彼に頼むと
「そうだな。君も忙しいしな。
わかった、掃除は任せて置いてくれ」
しばらくすると
杏寿郎が寝室の掃除機をかけ始めたみたいで
その音を聞きながら
キッチンで正月の煮しめを炊いて行く
小鍋には花形に飾り切りをした人参が
煮汁の中で踊っているのが見える
「やっぱり、にぎやかし程度には
あった方がいいもんね。これも。
後は、昆布巻きは昨日から戻してあるし。
昆布巻きと、レンコンと栗きんとんは
レンジがあればすぐだし…後は
紅白なますがあればいいかな?ゆずも
荷物に入ってたし…」
実家から贈られてきた柚子を
段ボールから取り出すと
その皮にみくりが鼻を近付ける
「うーん、いい匂い。
ゆず、沢山あるから、
今日はゆず湯にしようかな?」
「ゆずか。ゆず湯は俺も好きだぞ」
いつの間にか背後に杏寿郎が立って居て
思わず落としそうになった柚子を
みくりの手の上から摑まえる
「落ちる所だったぞ?その柚子は
なますに入れるんだろう?
みくり、いいのか?」
「へ?いいのかって?」
「鍋、あれ…焦げてないか?」
あ 確かになんか香ばしい香りがっ
「人参、焦げてる鍋がっ」
煮しめの時は煮汁極力減らすからな
焦げ付きやすいんだよなぁ
「あ~。良かった、
人参は大丈夫そう。
ありがとう、杏寿郎
柚子に気を取られて、うっかり。
人参焦がしちゃう所だったよ。
あれ?杏寿郎、掃除もう済んだの?」
「いや、寝室の掃除機が済んだだけだが?」
「ちょっとそこの男前のお兄さん、
アルバイト、していかない?」
そう言って皮を剥いて
ある程度の長さのある
大根と人参を渡される
「はい。これ、スライサーね」
自分の手にある
スライサーと大根を杏寿郎が
交互に眺めていて
「これは俺に、その…
なますの下ごしらえをしろ…と
言う意味でいいのか?」
「嫌?」