第41章 二年えっちするだけの話 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
2021年 大晦日
朝 8:00
杏寿郎が目を醒ますと
隣で寝ていたはずのみくりの姿はなく
その代わりに台所の方から
音が聞こえる
朝食の用意…にしては
違うな…出汁の効いた煮汁の匂い
後…香ばしいエビの焼ける香りがして来て
ああそうか 今日は大晦日か
「あ。杏寿郎…起きた?
朝ごはん食べる?先にコーヒー
淹れようか?はい、新聞」
テーブルの前のソファに座っていると
白い真四角のIKEAで買った皿に
正月料理のへたが盛り合されていて
「聞くまでもないが、これは?」
「え?これ、これはね、
かまぼこの端っこと、ロースハムの端っこ。
後ねぇ、テリーヌの端っこと。
こんにゃくの端っこと、タケノコの
硬い所を薄く切ったやつかな?」
「パンとコーヒーには合わないだろう?」
コーヒーメーカーをセットしながら
みくりが杏寿郎に確認してくる
「じゃあ、ご飯にしたらいいじゃないの。
文句言わないでよ。チンするご飯あるよ?
こっちは朝からこれしてるんだから。
杏寿郎はわがままだなぁ。
んもぅ。しょうがないなぁ~、ハイ、コレ。
カズノコの割れてるやつと、
まだ冷めてないエビ1匹サービスしちゃうから」
「あれは?ゼリーみたいになってるやつ」
あれがないと言いたげに
杏寿郎が訴えて来て
「ああ、あれ?あれはすぐに食べれないよ。
野菜のジュレで寄せたやつでしょ?
杏寿郎あれ、好きだね。
あれは冷蔵庫で冷やしてるから。明日ね。
今はこっち、最初から出来てる方食べといて」
「ふたりだけなんだから、わざわざ
用意しなくていいって毎年言ってる
気がするんだが?みくり」
「でも、ずっとお母さんがしてたからさ。
確かに買った方が早いのは分かるし、
ずっと食べないから
正月の分だけあればいいと思うし。
でも、あったら
お正月だなって気分がするでしょ?」
テーブルの隅の方にジャムの瓶に入った
黒豆の煮物が目に入って来て
「その、黒豆は?」
「ああ。黒豆?黒豆はね。
実家の母さんからだよ、白菜も貰ったから。
お正月は鍋もできるね。杏寿郎は
鍋、何がいい?準備ある程度すんだから
買い物行こうよ、カニスキにする?
それとも、すき焼き?土手鍋でもいいね
冬なんだし、牡蛎もいいけど。」