第40章 今年のクリスマスは…25日編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
みくりの話が呑み込めていない
杏寿郎に対して
みくりがスマートフォンで
何かを検索すると
その画面を彼に見せて
「だから、
このホテルのこのプランだったら。
一人、一泊4~5万だよ?そんな
ホテルの宿泊チケット……
貰っちゃったんだったら。
何かその先輩にお返ししないと」
「どうする?何がお好きなのか
わからないから、カタログギフトにする?
そこから選んでもらえるし……」
はぁっとそのみくりの様子を見て
杏寿郎がため息を漏らして
「その先輩に来て貰うのは……、どうだ?」
「来てもらう?何に?うちにって事?
え?でも私、そんなこれに
見合う様なおもてなしが出来る程
料理滅茶苦茶得意って事もないのに?」
「式に招待したらどうかと、俺は
言ってるんだが?どう思う?
確かに、金額に拘りたい君の気持ちも
分からなくもないが……、彼の行動が
俺達が結婚する
きっかけになったんだったら。
木崎先輩を、
招待するのが俺は筋だと思うがな?」
お金にも代えがたい…物を
貰ったから
それを返したいと言う意味なのだろうけど
杏寿郎はやっぱり 杏寿郎だなと
その言葉に感心してしまって
「でも。全く何も返さなくていいには
ならないと思うの。お礼はしなくちゃ。
だったら、ちょっと早めに出て
何か……探しに行こうよ。
お礼の品物……。泊まれる用意してくるね」
そう言ってみくりが
自分の部屋に荷物を用意しに戻って行って
そのみくりの部屋のドアを
杏寿郎がリビングダイニングのソファから
ぼんやりと眺めながら
やっぱり 俺のみくりは
そう言う事に細かいと言うか
律儀な所があるよなぁ
付き合いたての頃も同級生なのだからと
1円の単位までキッチリと割り勘を
要求されて驚いたのを思い出してしまって
みくりはやっぱり みくりだなと
杏寿郎は妙に納得をしていまっていて
そのホテルにチェックインして
宿泊する部屋を見て
先輩が半年分のお詫びに用意していた
と言うだけの部屋だったのに驚いて
必死にみくりがお礼をしなくちゃと
言っていたのを理解したのだが
「杏寿郎、こっちの窓から
海が見えるよ……素敵なクリスマスだね」
「まぁ、これは貰いものだがな」
「杏寿郎だからだよ思うよ」