第39章 今年のクリスマスは お相手:煉獄杏寿郎 ※裏なし 現パロ
不意にその時の彼とのやり取りを
思い出してしまって
イラッとしてしまったのは事実だけども
それはイラっとしてるけど
今日 杏寿郎が遅くなるのは
別にそんなにイライラしないのは
なんでなんだろ?
ピンポーンとインターフォンが鳴って
インターフォンのモニターを
確認するとそこには杏寿郎が立って居て
え?鍵持ってるのに?
と思って居ると
「すまないが、みくり。ドアを
開けて貰えないだろうか?」
「ドアって、杏寿郎鍵、持ってるでしょ?」
「ドアを開いて貰いたいんだ。頼めるか?」
「はいはい。開けたらいいんでしょ?」
みくりが玄関に向かって
ドアノブに手を掛けて回して
ドアを引くと
「お帰り。杏寿郎、
早かった…ってそれっ!!」
杏寿郎の手にはケーキの箱が
タワーの様に積みあがっていて
その異様な光景にみくりが
言葉を失って居ると
「ああ。これ、託してもいいか?」
そう言いながらそのケーキを
みくりに託した
「ちょ、杏寿郎!ケーキ買って来るって
言ってたけど、これは多すぎっ」
「それなら、心配には及ばん。
俺が食べられない分は食べるからな。」
そのまま玄関の戸を開けた所に置いていた
バラの花束を後ろ手に身体で隠しながら
ケーキを運ぶみくりについて廊下を歩く
そのままドン・キホーテで買った袋の一つと
バラの花束を廊下の途中にある
浴室のドアを開いて脱衣所の籠に置くと
そのまま リビングダイニングまで
彼女の後をついて歩いて
いつもと違う室内の様子に気が付いた
テレビの前にはクリスマスツリーがあって
今朝には無かったから
今日置いたのだろうけど
そのツリーだけじゃなくて
テーブルの上の料理は勿論の事
テーブルのクロスもクリスマス柄になってるし
それに……テーブルの上の
入れ物に入っているシャンパンは
いつも飲んでる物より
値が張るシャンパンだと気が付いて
その隣に置いてある赤い箱の中身も
大凡見当が付いてしまって
「ご飯、まだって言ってたよね?
杏寿郎。冷めちゃったから今からこれ
温めなおすから。シャワーしてくる?」
そう彼女の方から
食事の前にシャワーをして来ないかと
提案をされて
「ああ。そうだな。そうさせて貰おう。
シャンパン、用意してくれてたんだな」