第39章 今年のクリスマスは お相手:煉獄杏寿郎 ※裏なし 現パロ
みくりにLINEをしてから
大分なるが…
既読はついてたから
目を通してるハズなのに……
デスクの上のスマートフォンは
通知を知らせるライトが付かないから
みくりからの
LINEへの返事はないままの様だ
今朝方 家を出る時に
家と言ってもアパートなのだが
今日は早く帰って来てねと
そう言って来たぐらいだから
普段はそんな事をわざわざ言ったりしないし
それは 今日が…
「クリスマスイブ
……だから、だろうな」
そう杏寿郎が呟いて
灯りの落としてあるオフィスの
少し離れたデスクで仕事をしていた
先輩が杏寿郎に声を掛けて来た
「煉獄さ。確か、お前…
三田森の残業交代してたろ?
部長の会議の書類の用意。良かったのか?
こんな日に残業してて…。
彼女と同棲してるって言ってなかった?」
「そう言う、
木崎先輩こそいいんですか?
俺はいいとして、
先輩も彼女…居ましたよね?」
木崎先輩が立ち上がると
自分と杏寿郎のデスクの間の
今は帰っていないデスクに座ると
「ああ、それな…居たなんだわ。実は…」
居る ではなくて
居た んだと
そう木崎先輩が言って来て
「だから。後は俺がやっとくから、
お前帰れ。今すぐに帰ってやれいいな!」
そう言われて あまりのその
先輩の勢いが凄くて 思わず
杏寿郎が押し負けてしまって
首を縦に振ってしまった
「え、あ、…はい。」
「なぁ。煉獄」
「はい、何ですか?木崎先輩」
「彼女……、大事にしてやれよ。
俺みたいに、仕事…さ。
ばっかしてっと振られっから」
確か 先輩は春からチームの
リーダーになっていて
かなり毎日遅い時間まで
残業してる感じだったが…
先輩と話をしている時に
デスクの上でスマートフォンが
バイブ音を鳴らして
LINEの通知が届いた
「彼女?返事していいからさ」
どんなお怒りの言葉が
届いてるのかと
内心思いながら LINEを開いた
そこには
お疲れ様のスタンプと
お仕事頑張ってねとだけ…のメッセージで
一切の苦言や小言は無かった
話の途中だったので
すいませんのスタンプだけ返して
木崎先輩の方を向き直ると
「お前が手伝ってくれて助かったし。
部長はいつも無茶ぶりだからなぁ~。
後は、俺だけで大丈夫。
三田森の奴、上手く行くといいよな」