• テキストサイズ

ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第37章 スルタンコラボ企画 序章 お相手:冨岡義勇



そのまま 小野寺は
流星の如く夜の闇を馬で駆け出した

どうか…どうか…

みくり…無事でいて…ッ

さっき 見えたあの映像は

私が見てたんじゃない…

みくりの目が見て居た映像が
私の金色の目に映っただけだ…

目からの情報しか入らないから


これがいつの映像で

どんな状況なのかが

その断片的な映像でしか分からない


でも…分かる事がある

ひとつ これは予感だけど…


「ダメ。みくり。
今は、ダメ。目は…ひとりの時に
目を使ったらダメって、母さんが言ってた」


どうか 間に合って…

馬の手綱を引きながらも
片手を弓に添えてグッとそれを握る


ガサッ林が揺れて

影が飛び出して来るのが見えた


しまった… 狼 ここに居たのか

間に合う?いや 間に合わせる

ギリッと小野寺が
矢継ぎ早に狙いも定めずに

その音の方向へと
立て続けに3本の弓を射ると

ギャウウウン

獣の咆哮が聞こえて

当たってる 手応えはある…

急所は…外した…の…?

身体に 小野寺の射た矢を
生やしたままでその大きな影は

そのまま 走って行く

そっちは…家の在る方角

あの大きな体

身体に矢を3本受けても死なないだけの

その体力…あの 狼が長の狼…


カッと自分の頭上で何かが

強く 光り輝くのを感じた

何?この光

太陽?こんな時間に?

火球…なの?


自分の上空にあるその強い

眩いばかりの光の正体が

今まで見た事のない様な

巨大な火球だと知ったのは


私が空を見上げたからで


さっきの火球
こんなに大きな火球だったの?

ドクン…と
先程と同じように強く
心臓が脈打って

その拍動を押さえる様に
小野寺が自分の手で
左の胸を上から押さえ込んだ


その光が 右の目に

右の金色の目に降り注ぐと


目を火傷したかの様な激痛が右目に走った


「痛いっ、何?これっ…痛いっ目がっ」


自分の視界が突然に
右側だけ 真っ赤に染まって

自分の右目から何かが溢れて

ポタポタ…と 垂れているのが分かる

何? 何が起こっているの?


右だけ 赤い何かが邪魔して見えない

ごしごしと服の袖で
右目を擦ると

その袖をべったりと血が濡らしていて

ゾクッと背筋が震えるのを感じた





/ 4730ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp